マイナス・インパクトファクター
職場で、マイナスインパクトファクターという言葉を聞いた。聞いたことがない用語である。
自分は一応は研究員だから、インパクトファクターという用語はもちろん知っている。学術雑誌のレベルを表す指標の一つである。その雑誌に掲載された論文が、掲載後2年間に別の論文に引用された数の平均値であり、数が多いほど雑誌の質が高いとされている。
当然のことながら、この値はプラスになる。ではマイナスとは何を意味するのか聞いてみた。
教えてくれた人の友人が作った用語らしく、掲載拒否された論文のインパクトファクターの合計値らしい。
インパクトファクター5.0の雑誌に投稿して拒否されたら、その人のマイナスインパクトファクターは5.0となる。さらにインパクトファクター3.5の雑誌にも拒否されたら合計して8.5になるということだ。
この用語の意味するところは、一流雑誌に掲載拒否された指標ということであろう。
その友人はマイナスインパクトファクター日本一を誇っているらしい。
つまりは、日本でトップランクの掲載拒否を誇っているということだ。
普通なら落ち込むところであるだろうが、そのプラス思考はすばらしい。
自分が今書いている論文を掲載拒否されたら、マイナスインパクトファクターを計算してみようと思う。もちろんできればゼロが一番いいのだけど。