明日が分かる研究者
農業経済に関する研究をしている友人から話を聞いた。
あまり研究が役に立っていないという批判を受けることがけっこうあるそうだ。
後追いの研究が多いという批判らしい。
天気予報に例えると、「昨日の天気が雨であった理由は説明できても、明日の天気が雨かどうか分かる人がほとんどいない」ということらしい。
なかなかにうまいことをいう人がいるものだと関心する。
しかし、他の農業分野の研究でも、本当に将来の農業に役立つことをしているのかというと、そうでもないかもしれない。
自分のいた稲分野だと、米の収穫量や食味に関する遺伝子とかは色々と分かってきている。
しかし、これまで以上にたくさん収穫できる品種やコシヒカリ以上に食味のよい品種が研究によってできているかというと、そうでもない。
それならば、どうすればいいのかと言われれば、恥ずかしながら自分は分からない。
今まで自分してきた研究も役に立っていたかというとそうでもなく、これから研究に戻ったとしても、うまくいくかどうか分からない。
ただ、明日の農業に役立つための研究をするという視点は忘れないようにしたい。