零細米粉研究員の備忘録

米粉に関することなどをたまに書いていきます

フェリー「おーしゃんのーす」乗船記

この4月に転勤した時には、引っ越し費用等の理由で車は持ってきてなかったが、生活がかなり不便なので、1月半ほどしてから車も移動することになった。

しかし、つくばから熊本は1200キロもある。

これまでに、新潟まで約350キロまで往復で運転したことはあったが、1000キロ以上の運転は未知の領域である。

ずっと運転するのはちょっと無茶かと思い、東京から北九州までオーシャン東九フェリーを利用して持って行ってもらうことにした。

初めは車だけ運ぶ予定であったが、車1台の送料に1人分の運賃も含まれているらしいので、自分も乗っていくこととした。

有明発19時半、門司着2日後の6時の、30時間以上の船旅である。

乗ったのは5月23日であるが、ちょうどキャンペーン期間ということで正規料金より少し安くなり、プリウスの運搬で33000円であった(通常料金は37750円)。

 

有明フェリーターミナルに着いて、係員の誘導にしたがって駐車し、車検証を持って窓口に向かった。

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受付を済ませると、誘導に従って車に乗って船の側面から中に入った。

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車は駐車スペースに止め、荷物を持って、入り口から客室に移動した。

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お酒が館内で買えないことは予約をしたときに聞いていたので、あらかじめ近くにあるスーパーマーケット(文化堂)で買っておいたが、おかげでかなり重くなってしまった。

船内にあった張り紙によると、お酒類が販売できないのは、どうやら税務署の許可が下りてないかららしい。

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入った後は下船まで車に戻ることができないので一度に全部の荷物を持っていくことになるのだが、階段の登りは少々きつかった。

自分はお酒を買うときに氷を袋に詰めて保冷剤代わりにしていたが、少量であればお酒はを売店で預かって冷蔵庫で冷やしてくれるらしい。

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乗客がいることができる場所はBデッキと、その上にあるAデッキとなる。

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Aデッキにはお風呂、コインランドリー、コインロッカー、ゲームコーナーなどがある。

おーしゃんのーすにはレストランがない代わりに、複数の自動販売機があって、1日半の航海では特に食べものに困ることはなかった。

Bデッキは建物でいうと3階くらいの高さに相当するようであった。

ベッドや自販機、売店、トイレなどはBデッキにあり、基本的にはBデッキで過ごすこととなる。

 

おーしゃんのーすは全席が二段ベッドであるが、スカイルームという場所があり、雑魚寝ができる。

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中に枕と毛布が置かれている。ここで夜に寝ている人が一人いた。

広いところで寝るのが好きな人はこちらで寝るのもよいだろう。

 

ベッドは20人部屋であるが、8人の区画が二つと、4人の区画が一つで20人部屋となっている。

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自分は4人の区画にいて、自分以外にはもう一人だけいた。

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時期が外れていたので人が少なかったようだ。

ちなみにコンセントは一つしかないので、充電には少々不便で、共用スペースで充電することもあった。

全部が大部屋ではなく、二人部屋もある。

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こっちの方に乗りたくもあったが、予約の時には指定できなかった。

二人で予約したときに乗れるのだろう。

 

午後7時半過ぎに出航となる。

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波は穏やかだったので大きな揺れはなかったが、エンジンの影響からかけっこう小刻みに震える。

砂利道を来る車に乗っているような感覚であった。

映画「タイタニック」を見たときには船が震えるような感じはなかったが、実際にはけっこうガタガタしていたことだろう。

 

東京湾を移動している間は、けっこう街の明かりが見える。

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海から見える夜景もきれいなものである。一人じゃなければもっとよいのだろうが。


夜遅くになると外に出られなくなり、あとは船内で過ごすことになる。

たいていの人は、Bデッキのオーシャンデッキというところと、スナックコーナーというところにいた。

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外が見えるスナックコーナーの方に人が多かったように思う。
電源もあって充電も出来る場所もあったし。

 

Aデッキにもオーシャンホールというところがあったが、こちらはあまり人がいなかった。

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出航前からけっこう多くの人がお酒を持ち込んでいて、夜中まで飲んでる人もいた。
自分も外を見ながら、持ち込んだビールを飲んだ。

 

翌朝、外を見ると紀伊半島が見える。

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実家がその辺にあるはずなので立ち寄ってもらいたかったが、もちろん寄港することはなく、そのまま進み続ける。

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午後1時過ぎ、徳島港に到着。

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 ここでかなりの人が降りていく。

東京から北九州まで行く人はあまり多くないようだ。

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船の側面の出口から車が出ていが、前面からもトラックとかが出て行っていた。

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午前中にもお酒を飲んでいたグループがあったが、徳島から先には見えなくなっていたので、下船したのだろう。
飲んでいなかった人が運転したものと信じている。

 

徒歩で来た人は、デッキのところから降りる。

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ただ、自分が見たときには2,3人しか降りてない。

ほとんどの人は車でやってきたということだろう。

 

徳島では1時間ほど滞在して出航する。

滞在中に船の外に出たかったが、だめであった。

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徳島から乗り込んできた人もいるが、降りた人の方が多く、船内の人は減っていた。
子供たちが数人乗ってきたので、船内は賑やかではあった。

 

徳島から門司までは瀬戸内を通らず、高知県の方を回っていく。
瀬戸内の方が近道に思うが、なぜこちらを回るのかはよく分からない。
大きい船にはこちらの方が通りやすいのだろうか?

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高知県あたりは大きな上下の揺れが出てきて、少しだけ気分が悪くなった。

ただ、周りを見ても気分が悪そうな人がいなかったから、自分が船酔いしやすい体質だったのだろう。

ネットしたり本を読んだりしているうちに、日の入りの時刻となり、外が赤く染まってきたので外に出た。

海に沈む夕日を見るのは初めてであった。

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きれいではあったが、船が移動中のために外は風が強く、肌寒さのためにあまり長時間は見ていられなかった。

途中からは中に入って窓から眺めることとなった。

夜は特にすることもないのでベッドでごろごろしているうちに寝てしまった。

 

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翌朝5時過ぎに門司港に近づき、しばらく待った後で車とともに船外に出る。

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これで、35時間ほどの船旅は終わった。

乗る前はずいぶん長い移動時間かと思ったが、意外と早く終わったように思う。

考えてみたら、休日にだらだら過ごしているうちに土日が終わっていたことはよくあった。

 

船での移動は時間はかかるが、寝転びながら移動できるのはいいものである。

次の転勤で車を動かすことがあれば、また利用してみたいものだ。