日本酒の酒税を下げてほしい
日本酒の酒税を下げてほしいと以前から思っている。
この50年、米の消費量が減り続け、1962年の消費量(約118kg/年・人)の約半分となっている。
日本農業のためにも、米の消費をもっと増やすべきだと思っている。
しかし、食が多様化していることや高齢化が進んでいることなどから考えると、以前のように米の消費量が拡大することはあまり期待できない。米粉による米の消費量拡大も難しいだろう。
そこで思ったのは、日本酒でもっと消費できないだろうかというものである。
酒類総合研究所のあるページを見ると、純米酒の精米歩合を77%とすると、玄米1kgで1升のお酒ができると書いてある。
つまりは、晩酌1回あたり2合の日本酒を5回飲むだけで、1キロの消費拡大となる。
しかしながら、日本酒を飲む人は減っている。
国税庁の酒のしおりによると、1970年の日本酒の消費量は2010年の消費量の約1/3となっている。
知り合いに聞いてみると、日本酒は高いということをよく聞く。確かに焼酎とかの方が安い。
日本酒がまずいということはあまり聞かないので、値段の問題さえ解決すれば、もっと消費量が増えるのではないかと思う。
財務省の酒税の税率のページを見ると、日本酒の税率はけっこう低いようだが(1リットルあたり120円)、日本酒の酒税をもっと低くしてほしい。
それによって日本酒の消費が増えれば、米の消費も増え、農地の維持のためにもなるかと思う。
もし何らかの理由により米が不足するようになれば、酒米を醸造に使わず、食用に回せばよい。
酒米の食味についての論文は見つけられなかったが、陳らの論文によると、デンプンのアミロース含量がコシヒカリと高いことから、おそらく食味はやや悪いだろう。
それでも3、4%程度の差であるから、食べられないというレベルではないだろうと考えられる。
日本酒にも向いて、食べてもおいしい品種を誰か作ってくれないものかと思う。